城下町萩をめぐる旅-前編
萩八景遊覧船
といえば、まず城下町が
▲萩八景遊覧船
頭に浮かんで、歴史や文化の地というイメージが強いのではないでしょうか。県外の方なんかとお話していると、「えっ!萩って海のすぐそばなんですか!」と驚かれることが結構あります。
 萩は日本海に面していて、沖合いに浮かぶ島々と美しい海岸線は一見の価値ある美しさです。さらに、松本川と橋本川のふたつの川に囲まれていて、萩の町の中心部は三角州になっています。この水辺の町を楽しめるのが、萩八景遊覧船。萩城跡のそばからスタートして、橋本川へでて、旧田中別邸の先で折り返して戻ってくるというおよそ40分の船の旅です。
 早速、草履を脱いで船に乗り込みます。中はお座敷風にござが敷いあって座布団もあります。橋をくぐるので屋根が低いのですが、見上げると屋根の美しい木肌がちょっと和ませてくれます。さあいよいよ出発。
▲すっかりくつろぎムードの船内 ▲船頭の田中さん
 船頭さんが舵を取りながら案内をしてくださいます。すぐに、「ちょっと橋をくぐるから」と船頭さんの手動で低い屋根がさらに低くなってびっくり。すごい仕掛けがあるもんだなーと感心です。
▲釣りバカ日誌12のロケ地
  常盤橋をくぐってすぐの左手に、「釣りバカ日誌12」のロケ地となった建物があります。映画の中では青島幸男さんの実家として登場しています。この石垣から宮沢りえさんが釣りをするシーンもあったそうで、ロケの日はすごい人だったとか。「見に行ったけど、人の頭しか見えんかった」そうです。
▲わかりにくいけど、ここが
さかいめ
  青島さんの実家を過ぎて左手を見ると、細い水路があります。この水路を隔てて、写真左側がお殿様や武士たちの住むエリアで、右側は庶民のエリアだったそうです。武士エリアが閑散としているのに対し、庶民エリアはぎっしり家が立ち並んでいるのが一目瞭然です。さかいめのところに密集しているのは、ちょっとでもお殿様の近くに、という庶民の気持ちの表れではないかと船頭さんがおっしゃってました。そういう心理ってなんだかわかる気がします。ちなみに、この武士エリアはお堀の中ということから、今でも地名を堀内といいます。
▲松の並木
  続いて現れた松の並木。とっても立派な大木ですが、ところどころにしか立っていません。以前は3メートル間隔でずらりと並んでいたそうなのですが、マツクイムシの被害で次々に枯れていってしまったそうです。でも原因はマツクイムシだけではなく、道をアスファルト舗装して車の通行量が増え、アスファルトの下の根は絶えず踏まれているような状態になって、松の木自体が弱く抵抗力がなくなってしまったのでは、というお話もありました。私たちは便利になるけど、松にとっては過酷な時代になってしまったようです。
   さて、次は長い白壁。あまりの長さに写真におさまりませんでした。なんと330メートルもあるそうで、この長い壁の中にある家は数軒だとか。
▲どこまでも長い白壁 ▲別の船とすれちがうと
手を振ってごあいさつ
  そのうちの一軒が旧田中別邸。第26代内閣総理大臣の田中義一が別邸としていたものだそうですが、もともとは、小幡高政の邸だったそうです。この小幡さんが、困窮した士族救済のために萩で夏みかんを栽培しようと言い出した方だそうで、武家屋敷の庭などに夏みかんを植えました。その後、夏みかん栽培はどんどん盛んになって、今ではこの夏みかんが、萩のシンボルとなっています。
  ここまできたら、船は折り返して戻るのですが、向きが違うだけで来る時とまた少し違った印象です。船頭さんの「男なら」(萩の民謡です)を聞きながらゆっくりと船上から楽しむ萩は、とっても新鮮で大満足でした。

 
山口県観光連盟 吉谷
ちょびっと、情報
萩城跡指月公園
花江茶亭

花江茶亭
遊覧船乗り場のすぐ近くの指月公園(しづきこうえん)は、毛利輝元公が36万石のお城を築いたところです。
今は石垣と塀の一部が残っています。
公園内の花江茶亭(はなのえちゃてい)は、旧三の丸にあった13代藩主毛利敬親公の別邸、花江御殿の茶室を移築したものだそうです。
この茶室で茶会を装い、家臣らと密談がおこなわれていたのかも。
現在では、ここでお抹茶がいただけます。

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